【1冊目】『鬼速PDCA』を読んで
なぜ『鬼速PDCA』を読み始めたのか
あまりにも読書習慣が身につかないので、思い切ってブログを始めて外圧をかけることにしました。
週に1本は記事を上げられるように、読書を継続していけたらなと思っています。
記念すべき一冊目は、冨田和成さん著の『鬼速PDCA』です!
本を知ったきっかけは就職活動。この本の著者である冨田和成さんは株式会社ZUUという、急成長中のFintech企業のCEOです。
就職活動でZUUの選考を受けることで本の存在を知ったこと、そして、「PDCA」という、わかってるつもりだけどイマイチピンとこないフレームワークについて深く知りたいと思ったことから、手にとって読み始めました。
読んだだけではもったいないので、この本で学んだことを生かして、新年の目標としてアウトプットしてみたいと思います!
以下は本に書かれていたPDCAの具体的な方法になります。
実行レベルに落とし込むための「計画」
まずは、PDCAのPにあたる計画(Plan)です。自分は計画を立てたそばから忘れ、実行されることなく終わってしまうことが多いのですが、この本には、そうならないための具体的な方法が示されていました。
STEP1 ゴールを定量化する
計画の第一段階で、いつまでに何を達成するのか、目標を具体的な数値に落とし込んでしまいます。このときに重要なのが、数値という計測可能なものに落とし込むことが重要です。これは定性的な目標でも例外ではありません。例えば、「痩せたい」という目標も、「〇〇(期日)までに10kg痩せる」といったように、必ず達成できたかどうか判断できる数字ベースに落とし込みます。
また、「いつまで」の部分の期限は長すぎるのも短すぎるのもよくありません。長すぎるとモチベーションの維持が難しいのに加え、計画を立てたときから環境が大きく変化している可能性が出てきます。逆に短すぎると、施策の打ちようがなく、成果も見えづらくなってしまいます。計画を立てるスパンは1~3ヶ月が理想的だそうです。
STEP2 現状と目標のギャップを認識し、それを埋めるための課題を考える
目標が決まったら、次は現状認識です。目標に対して自分がどの位置にいるのか確認しましょう。それができたら、現状から目標まで到達するために乗り越えるべき課題は何なのか洗い出します。短所を克服するだけでなく、長所をより良くするという考え方でも問題ありません!
ここでは、課題となるであろう問題を抽象・具体問わず出し切ることが大切です。
STEP3 取り組む課題として適切なものを3つピックアップする
STEP2の作業で解決すべき課題が山ほど出ますが、全てに取り組んでいる余裕はないでしょう。
そこで、「インパクト」、「時間」、「気軽さ」の観点から、取り組むべき課題を3つに絞り込みます。具体的には、以下の基準で課題を選定することを推奨しています。
・最もインパクトの大きいものを最低1つは選ぶ
・インパクトが劣っていても短い時間でできそうなものであれば選ぶ
・同列の課題は、気軽さが大きい方で選ぶ
STEP4 3つの課題をKPI化する
STEP3で課題を3つに絞り込んだら、次はこの課題を数値化します。例えば、「全く運動をしていない」という課題を挙げたのであれば、これを計測可能なものにするため、「10分以上運動する日を3日作る」と言うように、数値化します。ここで数値化したものをKPIと言います。
KPIを設計する上で大切なことは、それが頻繁に検証でき、かつ成果が数値に正確に反映されるものを選ぶようにしましょう。1つの課題に対して、KPIは1つだけです。
また、定めたKPIのなかで特に重要なKPIは最重要KPIとして、格別ウォッチしていく必要があります。
STEP5 KPIを達成するための解決案を考える
各課題にKPIが設定できたら、次はそのKPIを達成するための解決案を考えます。そして、課題を選定したときと同じように解決案を選定していきます。本の中では、以下の基準で課題を選定することを推奨しています・
・最重要KPIの解決策は、最低でも1つ、できれば2つ選定する。
・それ以外のKPIでも、できればインパクト重視で解決案を1つは残す。
・短時間で終わるものはインパクト小でも残す。
以上が計画段階で踏むべきステップになります。計画を立て終わったら、これを継続して意識出来るように目に見えるようにしておくことが大切です。 また、そもそもなぜこの目標を追っているのか、原点に立ち返ることも有効であると述べられていました。
しっかりとシステム化してやり遂げる「実行」
計画をしっかりと立てたら、次は実行(Do)に移ります。これにあたって踏むべきステップは、大きく分けて5つです。
STEP1 解決案を「Do化」し、取り組むことを絞る
まず、計画段階で洗い出したKPIの解決案を実行ベースに落とし込みます。例えば、「会社の数字に強くなる」という解決案はを実行ベースにすると、「簿記の本を読む」といったかたちになります。この本では、上記のように実行ベースに落とし込んだもののことを、「Do」と表現します。各解決案に紐づくDoは、解決案が抽象的であればあるほど多くなります。1つの解決案に対して、少なくても1つはDoが紐付いている状態にしましょう。
次に、複数出たDoに優先順位をつけます。このときも今までと同様に「インパクト」、「時間」、「気楽さ」で判断します。
STEP2 Doを数値化する
解決案をDoに落とし込んだら、進捗状況を計測するためにDoを数値化します。この数値を本の中ではKDI(Key Do Indicator)と呼びます。KDIは次の検証段階でDoの状況を計測するために用いるので、検証のサイクルに合わせて設計するようにしましょう。検証サイクルに応じてKDIを分割したものをラップタイムと言います。
STEP3 Doを「To Do化」する
Doが計測可能なものとなったら、DoをTo Doに落とし込みます。「Do」と「To Do」の違いは、前者が漠然としたすべきことであるのに対し、後者は、実行に迷うことがないタスクレベルまで落ちているという点にあります。To Doを毎日欠かさずチェックし、進捗の確認をするようにしましょう。このタスクは元々立てた目標に紐付いているものであり、これらを消化することで確実に目標に近づくことができます。
次のサイクルに繋げる準備「検証」
続いては、PDCAのCにあたる、検証(Check)です。具体的には、「KGI」、「KPI」、「KDI」の検証ですが、分割されたものになればなるほど検証の頻度が多くなります。
検証には、上手くいかなかったときの検証と上手くいったときの検証の2種類があります。
上手くいかなかったときの検証
上手く行かなかったときは、分からなかったときの原因を突き止めます。下記にKDI、KPI、KGIが上手くいってないときの検証方法をまとめます。
KDIの検証
KDIが上手く推移していないときは、まず十分な時間をかけられていたのかを確認します。かけられたのにKDIが未達だったときは未達である理由を、かけられていないときはなぜかけられなかったのか考えましょう。
このようにして、何故を繰り返すことで、KDIが未達になってしまったボトルネックを突き止めるのです。
KPIの検証
KPIがうまく推移していなければ、以下の4つの観点から原因を考えます。
・行動が伴っていなかった(KDIが未達)
・行動は合っていたが不十分だった(Doの不足)
・想定していなかった課題があった(課題が未発見)
・仮説で立てた因果関係が間違っていた(KPIとKDIの連動性が取れていない)
KGIの検証
KGIがうまく推移していなければ、以下の2つの観点から原因を考えます。
・KGIと課題の連動がとれていない
・課題とKPIの連動がとれていない
上手くいっているときにも検証を!
計測している各数値が未達のときは、だめなところに目がいってしまいがちですが、できているところ(強み)に目を向けることも大切です。強みを自覚すれば、継続して再現することが出来るようになります。
検証を受けて次に繋げる「調整」
PDCAの最後は調整(Adjust)です。
通常のPDCAのAはActionですが、この本ではAdjustと表現されています。これは、Actionが「改善」という意味合いが強く、強みの伸長の観点が抜けているということから、Adjustの方が適していると記されていました。
調整では検証で判明した、各数値の進捗率、できた要因やできなかった要因を受けて、変更する必要が有るものは変更していきます。
この段階での調整パターンは以下の4つです。
・ゴールレベルでの調整
・計画の見直しが必要なものの調整
・解決案、Do、To Doレベルでの見直しが必要なものの調整
・見直す必要なし
これらの調整案から優先順位をつけて、次のサイクルにつなげていきます。
本を読んで
本を読んで、自分が以下に「PDCA」という言葉を軽率に使っていたのか思い知る一冊でした。印象的だったのは、著者である冨田さんが、第一章で言っていたこと。PDCAを回すから自信が生まれ、自信が生まれるからPDCAを回すモチベーションが湧く、いわば鶏と卵の関係にあるという話です。誰しも成長していることが実感できることは嬉しいことですし、その嬉しさがあるからまた頑張れるんじゃないかと思います。
PDCAはそのサイクルを主体的に作り出すことができるのだと感じました。とにかくやってみないと始まらないことなので、早速正月明けのダイエットからPDCAを回そうと考えた次第です。